豊橋市民病院 様(公立病院) 院内の全データを一元管理し、あらゆるところに利活用する

豊橋市民病院 事務局 医療情報課 主査 原瀬 正敏様
豊橋市民病院
事務局 医療情報課 主査
原瀬 正敏 様

導入前の課題と目的

  • 複数の部門システムの導入により、部門システムにデータが散在していた
  • 詳細な情報を抽出するためには各部門システムのデータベースへアクセスする必要があり、ベンダのシステムエンジニアやデータベース検索についてスキルのある職員でなければ、データ抽出を行うことができなかった

このような問題を解決することと、蓄積されたデータ利活用の推進を目的とし、基幹系と全部門システムのデータを一元管理するデータウェアハウスシステムCLISTA!の導入を検討しました。

 

導入に至った経緯

検討の契機となった課題を踏まえ、次の3点を基本要件とし、CLISTA!を導入されています。

  1. 基幹系システム・全部門システムの情報検索に必要なユーザインターフェースをひとつにすること

    ユーザインターフェースをひとつにすることにより、各部門システムから個々にデータを抽出する手間が省け、作業効率を大幅に向上させることが可能になりました。

  2. 医療スタッフのデータ利活用を推進すること

    • 従来のシステム構築ではオーダエントリーシステムからのデータ抽出であったため、データ抽出依頼も少なく、医療情報部門がデータ抽出を行い、データを提供されていた
    • しかし、すべての情報が電子化されDWHで情報が一元管理されることにより、データ抽出依頼の増加が予想されたため、医療スタッフが自由な時間にいつでもどこからでも情報検索を行えるようにし、データ利活用の推進を図った

    電子カルテ全端末に検索ソフトウェアを導入したことで、医療スタッフが個別にデータ抽出を行うことが増えてきています。

  3. 膨大なデータを扱うことによるレスポンス低下が発生しないこと

    • 従来のシステムでのデータ抽出では、データ量の増加に伴って抽出時間も増加したため、作業効率が悪い状況があった
    • データウェアハウス導入に至っては全システムのデータを一元管理するため、膨大なデータを取り扱えるシステムでなければならない

    データ抽出の際のレスポンス低下を防ぐため、データベースを自由に選択できることも一つのポイントとしています。

導入効果

  1. 全体として ―あらゆるデータを抽出―

    7対1看護入院基本料を取得する病院では、看護業務実績や看護必要度実績などの病院指標となるデータ提出など、医事会計システム以外のデータが必要とされる。また、出版社や学会などのアンケート調査において詳細なデータ抽出が必要となり、今まで以上に詳細な診療状況の実績情報を提供する場が以前よりも増加してきている。

    医療情勢の変化に伴って、データ利活用の要求度は増しており、DWH導入によってさまざまなデータ抽出を行えることで成果を上げています。

  2. 経営的な視点として ―放射線部門のフィルムレス運用を行った場合の経済効果の測定―

    フィルム運用とフィルムレス運用を行った場合、フィルムレス運用では電子画像管理加算が増収要素となるが、フィルム代の公定価格の差益は減収要素となってしまう。
    また、フィルム運用におけるフィルム代・袋・ラベル購入費などはコスト削減要素となってくる。これらのデータは、医事会計システム単独では算出できないため、放射線部門と物流の各システムからのデータ抽出が必要となる。

    DWHの仕組みにより、間接的に発生する減収要素やコスト削減要素を詳細に調べることができるようになり、病院全体のフィルムレス運用による効果を算出できるようになりました。
    また、これらの出力されたデータを基に検査件数の増減などによるデータを変化させることで、どのように経済的な効果が変化するかをシミュレーションすることが可能となっています。当院では、フィルムレス運用による経済効果について、数値として示すことが可能になりました。

  3. 業務の視点として ―来院から会計に至るまでの患者待ち時間調査―

    来院時の患者登録や再診受付は、医事会計システムで行われ、各診察室や各検査部門などの受付情報や実施情報は電子カルテに登録される。
    来院から会計までの患者の流れを各受付時間別で調査することにより、どこに時間がかかっているかを分析し、改善を図られている。

    DWHシステムで各システムからデータ抽出し分析を行った結果、業務開始の午前9時前後の採血室、診察終了時間と重なる午前11時前後の計算窓口、自動精算機が込み合うことが判明したため、その時間帯のスタッフの増員と、自動精算機1台の増設を行いました。

今後の期待として

豊橋市民病院 事務局 医療情報課 主査 原瀬 正敏さま当院では、DWHシステムを利用した地域連携ツールとしての活用についても検討しています。
DWHシステムには、全システムのデータを一元的に管理していますが、データ自体はシステムごとにデータ蓄積されています。
システム単位を見直し、データを患者単位ごとにタイムラインで整理し、SS-MIXなどの標準化フォーマットにデータを変換することや、参照しやすい形にすることで、地域医療連携を推進につなげていきたいと考えています。

病院様基本情報 

【病院名】  豊橋市民病院
【所在地】  愛知県豊橋市青竹町字八間西50番地
【病床数】  820床(2015年1月時点)
【利用アプリケーション】  CLISTA!(統計機能)、 CLISTA! SEARCH(検索機能)
ページトップ